2021 OHArchitecture

那覇の物販店

Project

「軒下でつなぐマーケット」

 那覇市国際通からほど近い位置に建つ、物販・イベントスペース・カフェの複合店舗である。
クライアントは学生時代からの友人で、実家のあるこの地にライフスタイルの雑貨店を作りたいと依頼を頂いた。
訪れた敷地は少しゆとりがあり、豊な緑が鬱蒼と茂っていた。
このゆとりのある敷地に求められる 1 棟の建物を素直に計画してしまうと、この敷地の良さを活かしきれないと考えた。
そこで建物を分棟形式で建てることを提案したところ、ちょうどクライアントもただ雑貨を販売する店舗だけではなく、イベントをするスペー ス、喫茶スペース、月替わりのテナントスペースと多様な店舗を考えていた。
普通の一店の雑貨店だけでは、その店にたどり着いて終わってしまう。
今回計画されている多様な店舗の良さをより活かすため、分棟で建て た建物をさらにスペースごとに緩やかに分割することを考えた。 スペースはそれぞれ異なった高さを持ち、大きな庇がぐるりと回っている。
庇はゆったりとした敷地に大きく張り出し、建物と外部空間を緩 やかに繋げる。訪れた人はこの軒下空間をたどりながらそれぞれのスペースを回っていく。
あちらのスペースにはどんな空間が待っているの か少しわくわくしながらこの店舗と店舗のまわりをぐるぐると回遊する。
予算が非常に限られていたため建物は沖縄特有のコンクリートの打ち放しのプリミティブな空間である。
大小様々な箱に大きな屋根が乗って いるだけのシンプルな構成のため、スペースで展開される空間で如何様にも変化する。
訪れるたびに様相が代わる小さなマーケットの集落が完成した。

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2019.03.02

着工

長かった減額調整を終えてようやく着工しました。

生い茂っていた木は一時的に工事の邪魔にならないように避難。

 

土留めの鋼板がカッコよかったです。