2021 OHArchitecture

八尾のオフィス

Project

外部を引き込む入窓

庭師であるクライアントが自ら作庭された、季節ごとに表情をみせる庭。
切花や花木栽培が盛んで、山肌を色鮮やかに染める高安山。
人の営みが風景として現れる田園。
魅力的な風景がまわりに広がる、木造2階建の事務所リノベーションのプロジェクトである。

既存建物には多くの出窓が設けられていた。
出窓は内部空間を外部空間へと拡張しようとする建築装置と言える。

基本的に建物の設計とは、限られた場所に内部空間をどうつくるかを考える作業である。
内部からその自然風景に対して少しでも近づくべく、既存建物の開口部が出窓として設計されていることが腑に落ちた。
一方でこの単純な出窓は、建築外皮の一部としての可能性に留まっており、内部空間に劇的な変化をもたらす装置とはなり得ていないように感じた。
開口部の在り方を再考し、魅力的な周辺環境を最大限取り込んだ空間とする事ができれば、この場所にしか実現出来ない唯一無二の豊かさをもった事務所となりえる。

そこで内部を外部へと拡張するのではなく、逆に外部が内部へと侵食する様な窓はどうだろうか。
それぞれの窓をよりどころとして周辺環境の一部のように位置づけられた場を室内につくれるのではないかと考えた。
それはまさに、外部を最大限内部へと引き込む、出窓ならぬ「入窓」だ。
この入窓の構成によって、常に周辺の自然を感じられる様々な性格をもった場所を事務所内にちりばめた。

常に外部というフィールドで自然を相手に日々クリエイティブな活動をしている、庭師達らしい事務所の在り方なのではないかと思う。

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2023.02.24

いよいよ庭へ

少し時間が空きましたが庭の整地も完了し、2期工事の計画がスタート。
ということで、さっそく現地の状況確認と計画の打合せへと竣工して1年程のオフィスへお伺いしました。
流れている時間がここちよく、そしてグリーンスペースのお二人とのお話しも楽しく、同じ空気を感じる方々とのお仕事をさせていただけてる事に幸せを感じつつ、、、。
グリーンスペースさんの庭師としての文脈、原風景としてのカルチャー、そこがミックスされた庭のようの公園のようなアートのような、とにもかくにも、まだだれも見たことのない場へと変貌する計画がいよいよ始まりました。

2022.04.20

心地よい新緑の庭

2022.03.28

デッキチェアの納品

2022.03.03

やわらかい光

2022.02.25

もうすぐ完成するのが少しさみしく

2022.02.15

外の色彩で変化する窓枠

2022.01.27

光の差す床

2022.01.13

そろそろ肝心の庭まわりの打合せ

2022.01.07

新年初の現場確認

2021.12.16

床にも窓

2021.12.02

明かりがともる半地下空間

2021.11.18

良い建築は良いチームから

2021.10.26

いよいよ来月から着工。

2021.03.30

現実と仮想、そして理想

2020.12.15

今年最後のご提案

2020.11.19

新規リノベーション物件、初打ち合わせと現地調査